音ボラネット事務局 のすべての投稿

No.116 YAくらぶ、美月さんと

11月25日(水)午前、私たちの活動拠点である飯田橋の「ボラセン」でバリアフリー読書サークルYAクラブの代表である美月めぐみさんとお会いしました。

1月30日(土)2009年度シンポジウム「マンガも読んでみよう」に参加、協力をお願いしているので、その打ち合わせです。先天盲で舞台俳優でシネマガイドの台本作りにも関わりと多彩な活動をなさっています。ユニークなお話が期待できそうです。

No.115 なごや会で

11月14、15、16日の3日間にわたり、なごや会(公共図書館で働く視覚障害職員の会)の例会がありました。中日の15日には、横浜健康福祉センターでなごや会結成イベント「これからの障害者サービス 公共図書館の可能性」が開催されました。

私は賛助会員であるにもかかわらず前後に行事が重なり、15日のみの参加となりました。今回も数名のお手伝いをと要請がきておりました。毎度、色々な所から協力依頼があるのですが、期日指定のあるものがほとんどです。ホームページで呼びかけても反応がないと、どうしても事務局で引き受けざるを得ないことが多くなり、負担が大きくなっている現実があります。

今回は開催地が横浜なので「デイジー横浜」の大原さんに相談させていただきました。新しい人には勉強になるからと二つ返事で引き受けて下さいました。さて、この15日のイベントの中で日本図書館協会の常世田良さんの「著作権」の話に注目しました。

2010年1月1日から施行される著作権法改正の政令の部分、ここに入るのは、公共図書館、国立国会図書館、大学、学校図書館であり、NPOやボランティアは含まれない可能性がきわめて高い、ということでした。厳しい現実です。

尚、政令案に関しては、パブリックコメントを募集中です。

2009年12月13日までです。みんなで意見要望を書きましょう!!!

No.114 コンサート

今年は例年よりひと月ほど早く11月14日(土)「競い合い、助け合うコンサート2009〜羽ばたけ視覚障害音楽家たち〜」が、いつもの都内杉並公会堂で開かれました。皆さまのおかげで50枚近いチケットを売りさばくことができました。いつもこのコンサートのことを一人でも多くの人に知ってもらい、会場に足を運んでほしい。視覚障害者への理解を深めてほしいと願っています。

今年は実行委員を仰せつかったおかげで、主催の視覚障害者支援総合センターの高橋實理事長はじめ、職員のみなさんのご苦労の一端がわかりました。当日は参加できないのに寄付のつもりでチケットを買って下さったり、家族や友人、そして何人もの障害者をお連れしたり、また、音訳テープやCDで案内を吹き込んで下さったり、グループの例会で紹介して下さったりとたくさんの方々の様々なご協力をいただきました。心から感謝申し上げます。

すべての演奏を聴くことができませんでしたが、2グループ4個人の出演者の中で、木下航志さん(ピアノと歌)と楊雪元さん(声楽と中国笛)だけは聴かせていただきました。木下さんは弱冠20歳、あの小柄で華奢な体のどこから出てくるのかと思われる力強い歌声。和製スティービーワンダーと呼ばれていることに納得。一方、楊さんのテノール、圧倒されました。その上、白杖でトルコ行進曲を演奏。!?!?!?でした。「知人に穴をあけてもらいました。日本点字図書館で買ったれっきとした白杖ですよ」と。

観客のみなさんからは、どれも素晴らしく、パワーあふれるものばかりで元気が出ました等々、感想が寄せられていました。早いですが、来年もぜひよろしくお願い申し上げます。

No.113 日点館長との語らい

11月6日(金)高田馬場にある日本点字図書館に岩上館長をお訪ねしました。私は以前、全くの地域ボランティアで公共図書館も点字図書館もあまりなじみがありませんでした。こういう立場になっても、日点の館長というと遠い存在のような感じで一対一で、きちんとお話をさせていただいたことがありませんでした。

「ネットワークが立ち上った時は大変な期待と関心を持って注目していたが、このところ何を目指しているのかよくわからない」と言われました。当ネットワークの現状をご説明し、アドバイスもいただきました。視覚障害者であり、福祉施設の長である岩上さんには、これからも色々と教えていただきたいと思います。日点ではすでに2011年テープ全廃と発表していますが、もう大量のテープが入手困難という状況になっています。

しかし、高齢の利用者の多くはまだまだテープ派だそうです。CDがあり、ネット配信ありと色んなものが増えて、利用者が自分のライフスタイルに合った選択ができるようになって良かったはずなのに、一方で選択肢がいくつもあるという情報を知らない人がいると伺いました。そのことに私たちはどんな手を差し伸べたらいいのでしょうか。共に考えなければいけないことのひとつです。

No.112 朗読会

区立葛飾中央図書館がオープンしました。3日と6日の2日間、オープニングイベントとして、当音ボラネットの鶴岡さんが代表をつとめる「葛飾音訳ボランティアの会」の皆さんによる朗読会が開かれました。まず図書館ですが、下は各種テナントが入った商業スペース、上は住宅棟といった駅前の複合施設の中にあります。財政面などから今はほとんどこのタイプです。今まで図書館に縁のなかった人たちも、買い物や食事がてらに立ち寄るということで、来館者が増えているようです。

さて、朗読会ですが、ベテランさんから初歩の人まで全員参加。落語あり、時代ものありと変化に富んでいて、皆さんの一生懸命さが伝わってきました。私自身朗読の経験がありません。音訳者が朗読会を開くのは、時間がもったいないのではと思っていました。そのための準備に時間をとられるのは、本来の音訳活動がおろそかになる。そんな時間があるなら1冊でも多くの本が読めるのにと思っていました。

しかし、あちこちの朗読会に出席させていただいて、少し考えが変わりました。みなさん生き生きしてるし、楽しそうです。音訳は地味だし、孤独な作業だし、日々黙々と音訳に勤しんでいる人たちにとって、たまにはこういうことがあってもいいのかもと思った次第です。「私たちは、あくまでも利用者のための音訳が目的なのだから、日頃の活動に支障のきたすことのないように、今回の朗読に取り組もうと確認しあいました」と言う鶴岡さんの一言が心に残りました。

No.111 サイトワールド

今年も11月1日〜3日まで、都内墨田区で「サイトワールド 2009」が開かれました。第4回目となりました。視覚障害者向けの総合イベントです。日常サポートから最先端テクノロジーまでを実際にさわって確認できる催しです。講演やフォーラム等もあります。

ここ何回か、当ネットワークとして、受付や会場の案内等をお手伝いしています。私も初日の午後、参加させていただきました。顔見知りの出展の方々や音訳ボランティアの皆さんとしばし歓談。

今年はロービジョン関連の出展が多いように思いました。音訳者もこういう機会に視覚に障害のあるみなさんが必要としているものを実際に体験してみるのも大切ではないでしょうか。当会の呼びかけでお手伝い要員応募して下さったみなさん、お疲れさまでした。

No.110 月刊「世界」 その3

10月26日(月)月刊誌「世界」プロジェクトの2回目の説明会がありました。今回は都内と神奈川と静岡の個人参加の混成チームです。(この日はグループ参加の仙台の方もかけつけてくれました。)グループ参加の皆さんと違い、不安やとまどいが大きいようです。でも「音訳マニュアル」もありますし10月号と11月号を読み終えた千葉の2グループの方たちのノウハウもあります。何よりも「世界」を待っている利用者の皆さんに応えたいという共通の「思い」がありますから、案ずるより生むがやすしではないかと思います。

当初はテストケースでもあり連携がスムーズにいくようにと、東京、神奈川、埼玉、千葉等のグループ参加を呼びかけていましたが、せっかく、手をあげて下さった地方(仙台)のグループも個人も今後につなげていくためにも、ぜひ、いっしょにということになりました。結局グループ参加が千葉で3チーム、都内と仙台が各1チーム、そして、個人参加が1チームで計6チーム、約100名がこのプロジェクトに参加してくれています。都内と仙台のグループと個人参加のみなさんは音ボラネットの会員です。

「音ボラネットのおかげで意識が高まっていますよ」「協力しなくてはと思いました」との声が寄せられ、ほんとうにありがたく思いました。課題はあるかもしれませんが、今後も、色々な立場を超えて利用者が待ち望んでいる情報を届けられたらと思います。

No.109 弁論大会

10月16日、都立文京盲学校で「第78回全国盲学校弁論大会」が開かれました。過去の大会での弁論を一冊にまとめた「弁論集」を当音ボラネット事務局で音訳し、今年5月、全国の盲学校に寄贈しました。そんなことからそれぞれの弁士の生の声が聞けると楽しみにしておりました。

特別審査員に作家の阿刀田高氏、アトラクションには、全盲の演歌歌手、清水博正氏が招かれていました。結果は年長(32歳)の専攻科で学ぶベトナムからの留学生の「僕に続く後輩のために」が1位となりました。上手な日本語です。帰国してからも頑張ってほしいと心から思いました。

あとは、はからずも14歳から18歳までの若い現役生です。中でも2位の先天盲の17歳の弁論が心に残りました。赤だ黄色だ、黒だと言われても全くわからない。でも、普通の人と同じテーマで話をしたい。色そのものはわからないが、色についての知識を増やしたい。今まで取得した知識として、ユーモアを交えて黒は丹波の黒豆の黒等々披瀝していました。誰か「色辞典を作って!」という一言は彼の叫びのように聞こえました。

視覚に障害を持つ若い人たちの今を生きる「いかり」や「悩み」、その先の未来に向けての「不安」や「希望」。一人ひとりの弁論が聴く者の心を打ちます。これからも少しでもお役に立ちたいと心新たにしました。日頃、勉強会でお世話になっている「三療音訳会」の成田さんとご一緒し、共に感動した半日でした。

No.108 渡辺勇喜三先生 講演会

10月8日(木)都内も日本縦断の台風のおかげで各交通機関が大混乱。お昼頃までには、何とか突風も収まり、文京区の三療音訳会主催の渡辺勇喜三先生の講演会が無事開かれました。長く文京盲学校で教鞭をとられ、現在は日本点字委員会、、医学用語点字表記専門委員会委員長のお立場です。

三療音訳会の立ち上げからご指導下さり、今は栗原先生にバトンタッチされています。ようやくご自身の時間が持てるようになり、、取りためてある「源氏物語」の勉強を始めたいとおしゃる。その他の分野にも造詣に深く、横文字のスペルもスラスラ。すばらしい方がたくさんいらっしゃいます。

初めに音訳についての一般論、続いて医学関係文書等の音訳についてお話しくださいました。中で「物によって、あえてゆっくり読んでいるが、利用者はどんな聴き方しているのか」という質問がでました。「読み手のふつうのペースでよい。私は1.5倍速で聴いている」とのこと。ものにもよるでしょう。個人差(特に若い人と年配の人等)もあると思います。倍速ないしは3倍速で聴いている人もいます。利用者も聴き方もさまざまだと再確認しました。何事も一律ではない。答えはひとつではないことの方が多いのが音訳の世界ではないかと思います。色々な立場の方のお話を伺うたびに新しい気づきがあります。

No.107 月刊「世界」 続報

いよいよ、月刊「世界」の第1回(10月号)の音訳版が出ます。といっても、まだ、シュミレーションの段階ですが利用者のモニター希望が続々ときているようで皆さんの関心の高さがうかがえます。今現在、グループ単位で参加しているのが千葉で3チーム、都内で1チームとなっています。あとは、都内と神奈川のそれぞれのグループから単独もしくは2〜4名の方が名乗りをあげてくれています。つまり混合チームの音訳者が足りていません。

コーディネーターの千葉の松井さんとしては、最終的に6チームできると年に2回の対応となるので負担が少なく永続性が保たれると、さらなる音訳者を探しています。

私もピンポイントで、あちこちに声をかけておりますが、再度の皆さまのご協力をよろしくお願い致します。今まで快く、お引き受け下さった皆さまには、心から感謝申し上げます。