「東京ヘレン・ケラー協会」タグアーカイブ

No.360 雑誌の音訳

年1回の月刊誌「世界(岩波書店)」DAISY版製作の打合せが新宿区内で行われました。
混合グループも含め9グループで音訳を担当。DAISY編集者が7名。事務局・発行が東京ヘレン・ケラー協会点字図書館です。
岩波書店からは、20冊近い原本がそれぞれに直接送られています。ありがたいことです。どこが欠けても、継続は難しくなるでしょう。多くのみなさんの協力・連携があればこそです。

利用状況ですが、サピエからのダウンロード数が2013年度が100、2014年度になると120にアップしているとのこと。嬉しいですね。

こういう感じで、この活動が軌道に乗ってくると、新たな雑誌の音訳が可能かと希望が出てくるのですが、これがなかなか厳しいと思います。まず音訳者の確保というと、この「世界」プロジェクトのメンバーがそのまま移行というわけには、単純にはいかないだろうと思います。
みなさんギリギリでやってくれています。ここは、新たな雑誌音訳のためのグループを募ることがベターだと思います。

以前から雑誌の重複製作のムダが言われています。更には、まだ抜粋版を作っているところがあるのです。この辺を整理したら、あと何冊、録音雑誌が利用者の下に届けられるでしょうか。みんなで利用者の立場になって考えてみませんか。

ところで、昨年の当方のシンポジウムで栃木の視覚障害者である長さんから、「旅と鉄道(天無人発行)」の音訳者募集のアピールがありました。この度また、増刊号の読み手が足りないとSOSがありました。

タイミングよく、「世界」の打合せ直前だったので、原本と過去の音訳CD、お願い文とを送ってもらい、当日みなさんに呼び掛けました。
何しろ「世界」とは対極にあるようなビジュアル系の雑誌です。みなさんとまどったかもしれません。奇数月に定期発行されていますが、増刊号が出る時があります。

3月6日発行予定のものを読んでくれるグループはありませんか。個人でもかまいません。編集は地元、栃木のメンバーが担当できるそうです。
だいたい120ページくらいです。視覚障害者のなかには、旅行が大好きという方が以外に多いです。実際出かけられなくても、旅情報を楽しみにしている方もいます。

本来なら、図書館が製作すべきものですが、一利用者である長さんが、ほぼ自費で発行しているものです。何とか応援したいと思いませんか。

連絡先
長 孝(ちょう たかし)さん
電話0284ー44ー1770
e-mail tk-chou@kiu.biglobe.ne.jp

どうぞぜひよろしくお願いします。

No.325 「盲人の時間」放送50周年記念祝賀会

NHKが「盲人の時間」という番組を開始して、50年を迎えたのを記念して祝賀会が開かれました。会場の都内、グランドヒル市ヶ谷には、視覚障害者の代表のみなさんはじめ、NHKのアナウンサーやディレクターが出席。ピアニストの和波孝禧さん、ヴァイオリニストの川畠成道さんのお顔も。 ラジオは、大切な情報源とおっしゃっる視覚障害の方は多いです。ましてや、50年前といえば、情報にアクセスする手段は、本当に限られた状況だったろうと容易に想像がつきます。ですから、ことに当時は、どんなにか楽しみな番組だったことでしょう。今は「聞いて聞かせて~ブラインド・ロービジョン・ネット」という名前に変わっています。 実は、私はこの番組を、お恥ずかしながら1~2回しか聞いたことがありません。こんな私にまでご案内をくださったのはたぶん、こういう歴史をさまざまな立場の人たちが、共有することの大切さを考えられてのことでしょう。 ここからまた、新たな連携が生まれるはずですから。私はもっぱら、この世界の先輩諸氏と名刺交換させていただく貴重な場と考えて出席させていただきました。 私たちは、単なるボランティア団体です。今でこそ、おかげさまでだいぶ知られるようになりましたが、まだまだ新参者です。1回よりは2回、2回よりは3回くらいお目にかかると、ようやく意識していただけるかなという感じでしょうか。そして、こちらの本気度が伝わり信頼関係ができれば、何かと連携もしやすくなるというわけです。 この日は、特に日本盲導犬協会の吉川さん、東京ヘレン・ケラー協会の石原さんと、楽しい近い将来のコラボについて、話しが弾みました。 前向きな話ができるのは、嬉しいですね。 みなさま、ありがとうございました。