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No.351 「マラケシュ条約」研修会

珍しく当方事務局そろっての参加でした。
そもそもは、筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生から、「マラケシュ条約」について当事者の多くが、あまりよくわかっていないので研修会を予定。

視覚障害者のガイドをお願いしたいと言われました。当日は当方の定例会でしたが、早めに昼食を済ませ、みんなでガイドがてら勉強しようということになりました。
この頃、障害者を取り巻く諸問題について勉強したい、と言っている中山顧問弁護士も加わりました。
平日にもかかわらず、関西方面からの参加者も多く、会場いっぱいの盛況ぶりでした。

文化庁国際課の専門官から、概要の説明がありました。
日本盲人会連合、弱視者問題研究会、全国盲ろう者協会、全国頸髄損傷者連絡会、全国障害学生支援センターの各団体から、「マラケシュ条約批准に期待すること」が表明されました。

さて、すでに文化庁に提出されている日盲連からの意見書には、図書館に関係しないボランティアグループや社会福祉協議会なども、著作権者の許諾なく録音図書の製作やテキスト化等に取り組めるように、要望してくださっています。

また、宇野先生の発言の中でも音ボラネットの名前を上げて、受験生のための教材等のテキスト化の活動を紹介。
複数の子どもたちの利用が可能となるようにこういう団体も、著作権フリーにしてほしいと要望していただきました。心強いです。

最後に、私のこのブログをみてくださっているという立命館大学の方とご挨拶ができました。
8月15日にアップした「著作権法改正に向けて大きく前進」の中で、宇野先生や大橋さんたちと、文化庁との意見交換会に出向いた折りに、確認できたことを書いています。「大学の障害学生支援室が、大学等の図書館に類する施設に該当すると考えられるとの回答を得た」と。

「支援室のこと、このブログでいち早く教えてもらいました」と言われました。嬉しさ半分、責任の重さも感じました。
著作権法改正に向けた今後の動きに注目していきたいと思います。

No.339 著作権法改正に向けて大きく前進

文化庁で意見交換会がありました。1年ぶりに著作権課の森課長のお出ましでした。

こちらは、宇野先生を先頭に、大橋さん、井上さん、佐藤さんそして私と、今まで共に動いてきたいつものメンバーです。  マラケシュ条約の批准に向けて、私たちが訴えてきたことが、正式な小委員会で検討がなされることになりました。
著作権法第37条3項の改正に向け大きく前進しました。

この小委員会とは、有職者で構成されており、当事者はいないということでした。失礼ながら現場を知らない有職者だけで進められることのないように、ヒアリング等の場を設けてほしいと思います。

この小委員会での結論は、本年度中に出される予定で、最速で次の通常国会への提出も可能という話をうかがいました。
私たちの主張が、どこまで通るのか、注視していきたいと思います。

社会福祉協議会で活動している音訳ボランティアや、地域で自主的に活動している音訳ボランティアが、伸び伸びと自由に活動できる日の一日も早からんことを切に祈ります。

先立って、一つ確認できた嬉しいことです。
大学の障害学生支援室についてです。
『視覚障害や学習障害の学生のために、教科書などの教材を拡大文字や音声、電子データに変換するという支援を行っている支援室については、著作権法施行令第2条第1項第1号の「大学等の図書館・・・に類する施設」に該当すると考えられる』という回答を得ました。

法改正となるとなかなか、時間のかかるものですが、諦めずに、みなさんと頑張っていきたいと思います。