音ボラネット事務局 のすべての投稿

シンポジウムのご案内「えん罪被害救済へ向けて」


第62回日本弁護士連合会人権擁護大会が開催されます。
会場は徳島です。お近くの方、おでかけください。

2019年10月3日(木)12時30分~18時
徳島グランヴィリオホテル「グランヴィリオホール」
江川紹子さんと周防正行さんの対談
えん罪被害者によるトークセッション
パネルディスカッションなどがあります。
詳細は下記のサイトへ

https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2019/event_191003-04.html

「広げよう!子どもの読書応援隊」フォーラム 第2弾!!

藤田がいく!!でも取り上げましたフォーラムの第2弾のお知らせです。事務局からも参加予定です。

「広げよう!子どもの読書応援隊」フォーラム
「子供の発達段階に応じた読書活動 ~未来をひらく本とのであい~

子どもたちの読書活動のために尽力されている方々を対象とした読書推進事業「広げよう!子どもの読書応援隊」フォーラム(全4日程)

の第二回目として、「子供の発達段階に応じた読書活動」を開催します。胎生期、乳児期、幼児期、学童期以降―それぞれの発達段階で、子供たちはどのように本に親しみ、読書習慣を身につけていくのでしょうか。
専門家・作家の講演やシンポジウム、アナウンサーによる読み語りの実演を通して、2日間に亘って考え合います。

【日時】
2019年10月19日(土)《胎生期~乳児期》
 13:00~17:00(予定)
2019年10月20日(日)《幼児期~学童期以降及びまとめ》
 11:00~12:45/14:00~16:45(予定)

【場所】国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室(東京都渋谷区代々木神園町3番1号 小田急線「参宮橋駅」徒歩7分)
会場アクセスについてのページはこちら https://nyc.niye.go.jp/train/

【対象】
学校教員、図書館関係者、大学生、保護者ほか、育児や教育・児童福祉・子供の読書に興味・関心のある方など、どなたでもご参加いただけます。お気軽にお申し込みください。要約筆記・手話通訳のご希望も受け付けております。

【参加費】無料(先着200名。定員に達し次第、締め切ります)
【出演者とプログラム】

10月19日(土)子供の発達段階に応じた読書活動(胎生期~乳児期)
《第1部》講演「おなかの赤ちゃんは聴いている
     講師 神山 潤さん(東京ベイ・浦安市川医療センターCEO)

《第2部》読み語り実演「お母さんの心の安らぎと絵本」
     講師 山根基世さん(アナウンサー、朗読指導者養成講座講師)

《第3部》講演「絵本の力 ~大人の気づき・子供の心の成長~」
     講師 柳田邦男さん(ノンフィクション作家)

《第4部》読み語り実演「ことばとのであい」
     講師 近藤麻智子さん(フリーアナウンサー、絵本専門士)

10月20日(日)子供の発達段階に応じた読書活動(幼児期~学童期以降及びまとめ)
《第1部》講演「絵本の世界を親子で楽しむ(仮題)」
     講師 内田伸子さん(十文字学園女子大学特任教授)
《第2部》読み語り実演「絵本で広がる世界(仮題)」
     講師 進藤晶子さん(フリーアナウンサー、朗読指導者養成講座講師)
《第3部》講演「幼児期から学童期の読書で育む脳」
     講師 酒井邦嘉さん(東京大学大学院総合文化研究科教授)
《第4部》シンポジウム「子供の発達段階に応じた読書活動とは」
     出演 内田伸子さん(十文字学園女子大学特任教授)
        酒井邦嘉さん(東京大学大学院総合文化研究科教授)
        田揚江里さん(東京学芸大学非常勤講師)
コーディネーター鈴木みゆきさん(独立行政法人国立青少年教育振興機構理事長)

【お問い合わせ】
公益財団法人 文字・活字文化推進機構
子どもの読書応援隊事務局
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-12-3
TEL 03-3511-7305 FAX 03-5211-7285
URL http://www.mojikatsuji.or.jp/

ツイッター https://twitter.com/dokusho_ouentai

No.472 特別講演会

暑中お見舞い申し上げます。毎日本当に暑いですが、皆さまお変わりありませんか。暑さのなかに、地震あり、台風ありで、心休まりませんね。

さてそんな中、港区ヒューマンぷらざへ。認定NPO法人エッジ主催の特別講演会に参加しました。講師は、落語家 柳家花緑さんです。自身がディスレクシアであることを公表しています。国内の著名人で、ディスレクシアを公表している人を、私は他に知りません。

初め、花緑さんを音ボラネットでもお呼びできないかと考え、エッジの代表の藤堂さんに紹介していただくつもりでした。講師料を伺い、びっくり。それはそうですね。最年少で真打ちとなり、人間国宝柳家小さんのお孫さんで、舞台やテレビでも活躍中の方ですから。

ともかく立て板に水とはこのこと。話が上手すぎます。前半は立ったまま、講演。後半には、高座に上がり落語を二題。喋り倒しでした。こんなに笑ったのは久しぶりです。

私は落語には疎い人間です。花緑さんのことも一年くらい前に、新宿の南部さんに教えてもらったのが始まりです。そんな私が、当然なのですが、この人は喋りのプロなんだと、しみじみ思いました。

ところでご自分が、ディスレクシアだと知ったのは、4~5年前だったそうです。子どもの頃は、ともかくじっとしていない、ともかくおしゃべり。先生から叱られてばかり。音楽と図工以外、勉強は苦手だった。他の子ができることができない。自信が持てなかった。

しかし、9歳から落語を始め、バカだったけど、落語のできる小林(本名)くん、ということで、いじめられなかったと。「小さんの孫」ということも大きかったでしょう。

落語は、口伝なので稽古で師匠が演じてくれたものを録音し、それを聴いて稽古をした。またノートに平がなだけで書き写したりして覚えたそうです。

障害だったと知って初めは、自分も周りも受け入れるのが、大変だった。しかし安心もした。自分を知るということは、大事だ、とも。

夏休みのためか、親子連れが多く、子どもからの質問にも、丁寧に応えていた姿が印象的でした。

「読み書きが苦手なんていうことは、ほんのわずかなこと。人として生きる上で関係ない。自分の心は、自分で決めるもので、人に決めてもらうものではない」との一言が心に残りました。貴重な会でした。

No.471 見学会

なごや会東部支部のメンバーと上野の科博の見学会に行ってきました。
科博って、おわかりですか?まして、カハクと音だけで聞くと、えっ!?という感じ。国立科学博物館のことなのです。ついつい長い名称だと短縮しがちですが、良し悪しがありますね。

折しも科博では、特別展示として恐竜展をやっています。行ってみたいと思っていたので、楽しみにしていました。しかし、常設展のほうでした。

考えるまでもなく、夏休みで更に混雑している特別展では、ゆっくり触ったり、説明を聞きながら見学するのは、かなり厳しい。常設でよかったと思いました。

当初リーダーの宮崎さんから、ガイドを3~4人お願いしたいと、話がありました。いつもなら事務局で引き受けるのですが、博物館や美術館の見学はなかなか疲れるものです。ゆっくり歩きながら、時には立ち止まる。けっこう長時間。
やはり、若い人に手伝ってもらおうと、娘と息子を駆り出しました。

宮崎さん、斎藤さん、村上さん、佐藤さんに対し、晴眼者は大友さん、藤田、娘と息子。1対1で案内ができてよかったです。

説明板は充実しています。しかし、それをすべて読み上げていては、時間がいくらあってもたりません。相手と相談しながら、抜粋したり、飛ばしたりしました。難しいですね。

中には、セミの声が何種類もながされていたり、触れる標本も少しはありました。イヤホンガイドも使いましたが、ほとんど役立たず、どこぞの大学の教授が対話しているような感じなのですが。

視覚障害者のためのものではありませんが、国立ですから、もう少し視覚障害者目線のものは用意できないものかと、話が盛り上りました。楽しかったと言ってもらいほっとしました。娘と息子は、皆さんの明るさと博識に脱帽。勉強になったそうです。

最後は宮崎さんチョイスのお店で懇親会です。上野駅校内のある一角、昔、皇族方の貴賓室として使われていたという部屋が、フレンチレストランになっています。

懇親会から参加した大阪の杉田さんから、国会図書館への就職と結婚のダブルの嬉しい報告がありました。

4時間近く立ちっぱで、軟弱藤田は、足が棒になりましたが、何事も経験、またまた学ばせていただきました。

みなさま、またお会いしましょう。ありがとうございました。

No.470 全日盲研

第94回令和元年度 全日本盲学校教育研究大会(全日盲研)京都大会に参加しました。
今年のテーマは、「視覚障害教育の専門性を、共生社会の発展とともに」
~未来を切り拓く幼児児童生徒のもとへ~です。

梅雨明け初日、35℃の京都の暑さは、東京とは違いますねえ。
今年は、全国盲学校長会会長だった松本盲の矢野口校長先生も、文京盲学校の桑山校長先生もいらっしゃらず、寂しいなと思っていたところ、文部科学省初等中等教育局視学官(併)特別支援教育調査官の青木先生がいらっしゃいました。変わらぬ気配りの方です。盲学校にとって最も心強いサポーターでしょう。

さて、全体会での講演は、玩具メーカー・タカラトミー社の高橋玲子さんです。演題は、「不便さ」を力にー障害のある人にも使いやすいモノづくりにたずさわってーです。

視覚障害当事者です。一般の幼稚園から、小・中学時代は盲学校。高校の3年間は、ニューヨークの一般校で学び帰国。大学で心理学を専攻。

ニューヨークでのエピソード。高校でボランティア活動ができる。目も見えないし言葉もわからないけれど、何かやりたい。welcome!と言われびっくりした。あなたは何がしたい?何ができるか?と聞かれた。とっさに、本も読める、歌も歌える、ピアノも弾ける、と応えた。私には、これができるとアピールしないとダメというエピソードは、印象に残りました。アメリカに限らず日本でも大事なことだと思います。

モノづくりの現場にあって、目や耳の不自由な子どもが楽しめる玩具づくりに取り組んできた。しかし売れるものでなくては、作れない。売上が、第一なので。何回も辞めたい、辞めてやると思った。しかし、いろんな人やことに恵まれてきた。その都度、環境的にラッキーだったと。動じない鈍感力だと。とても明るい方でした。さまざまな分野で活躍している人の話は、説得力があります。

続いての分科会は、特別支援に参加。全国7校の先生方が日頃の取り組みを発表。「遠隔TVシステムを導入した視覚障害教育の充実」と題した札幌視覚支援学校の檜森先生の発表が印象に残りました。

10年間で道内の盲学校に在籍する幼児児童生徒数が半数以下に減少。それに引き換え、小中学校の視覚障害特別支援学級が7から37学級に増加しています。そんな中、遠隔TVシステムで札幌、函館、旭川、帯広の視覚支援4校と道立特別支援教育センターをリアルタイムでつなぐことにより、指導力の向上につながったとのこと。新しい時代に合った取り組みでしょうか。

視覚障害児・生徒の減少。一方では、重複障害児・生徒の増加。特別支援学級の増加。先生方の3年のスピードで異動と、問題は山積みしていると思われます。解決策は容易には見つからないかもしれませんが、毎年これだけ多くの熱心な先生方が、全日盲研に参加されています。

一校だけやましてや一人だけでは、どうにもならないかもしれません。が、この全日盲研のように、みんなで情報や意見を交換する場があるかぎり、必ずや突破口は見つかるはずです。

「打ってでる盲学校」ではありますが、まだまだ盲学校のよさが、発信されていないように思います。特に保護者へのアピールが足りていないのではと素人ながら危惧します。

最後に、ある盲学校の若い先生と隣同士となり、さまざま話しました。共働きで未就学の子どもさんへの読み聞かせが、できないと言われていました。
ご両親による読み聞かせに勝るものはないが、たまには、この本を言ってくだされば、DAISY図書を作りますよと。

サピエにも幼児向けのものはないようで、それは嬉しいと。
お役にたつことがあれば、連絡をくださいとお伝えしました。

お世話になりましたたくさんの先生方、ありがとうございました。

書籍のご案内

かつて、音ボラネットの総会、シンポジウムなどでご登壇いただきました、県立 新潟 西高等学校の栗川先生から著書の情報が届きました。昨年夏にご逝去された奥様の遺稿追悼集を自費出版されました。

以下は先生からのメッセージです。 

 昨年(2018年)7月19日に逝去した妻・栗川清美の遺稿追悼集『愛とユーモアの保育園長 ~ 栗川清美 その実践と精神』を、新潟日報事業社から自費出版いたしました。お読みいただければ幸甚です。また、この書籍をお知り合い等にご紹介いただいたり、SNSで情報拡散していただければ、清美さんの精神がたんぽぽの種のように飛んでいって、新たな生命を育むことになるかもしれません。

 新潟県内にお住まいの方は、新潟日報事業社(あるいはお近くの新潟日報販売店)にご注文いただければ、新聞店から直接配達いたします(定価税込1404円、送料無料)。
 新潟県外の方は、書店かAmazonでお求めください。
 私から直接受け取れる方には、著者割引価格でお渡しいたします。以上です。

No.469 読書バリアフリー研究会参加

新潟に行ってきました。
伊藤忠記念財団主催の「読書バリアフリー研究会~みんなに読む喜びと楽しさを伝えよう~に参加するためでした。初の新潟で、それも県立図書館での開催です。また、当会の総会で新潟のメンバーに参加を呼びかけた手前もありで出かけました。

「フクロウの森の新潟県立図書館」とあるように、緑に囲まれた郊外の図書館です。2018年には、サピエに入会。本年からは、団体貸出サービスが始まりました。有本教子さんが、頑張っています。

私の周りの図書館関係者から、新潟は、よくなったようだね。という声が聞こえてきます。やはり、「人」ですね。「わいわい文庫」の矢部さんたちが何度も足を運び、有本さんはじめとした図書館側の理解が深まった結果ではないでしょうか。

専修大学の野口先生、都立鹿本学園の本多先生、金沢星陵大学の河野先生から、お話がありました。
この研究会でいつも感じることですが、主催の矢部さんはじめ、登壇者のみなさん、お話が上手です。大切なことです。
音訳者ですから、滑舌が悪いとか、てにをはがおかしいとか、けっこう辛辣に聞いています。

野口先生は、「これからの公共・学校図書館を考える~障害者サービスのこれまで・これから」。
そもそも障害者サービスとは、図書館利用に障害のある人へのサービスだということです。

いくつかの法改正があって、本年6月28日には、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」読書バリアフリー法が公布・施行されました。
だれもが利用できる図書館とするために、「障害者サービス」をいかに実質化するか。多くの図書館関係者に聞いてもらいたい内容でした。

本多先生は、「すすめDAISYキャラバン隊~肢体不自由・知的障害併置校におけるわいわい文庫の活用例」の報告です。子どもたちに、日々接している先生のお話です。
音訳を担当している私たちとしては、一番関心のある、一番聞きたい話です。
学校図書館を工夫し、読書活動に力をいれています。
ここでもやはり、「人」です。
一人の熱心な先生が、周りを巻き込み、学校全体の取組に広げていく、いいですね。

いつも矢部さんが言われています。熱心な先生がいて、子どもたちのために「わいわい文庫」を活用し、子どもたちの成長に繋げたとしても、その先生がいなくなると、もう、「わいわい文庫」は不要ですと、なることが多いと。悲しいですね。
今年も、財団から、「マルチメディアDAISY図書わいわい文庫活用術7」が出ました。ぜひ、他校の取組を参考にしてほしいです。

昼食を挟んで最後の発表は、河野先生です。「学習障害って何だろう~読み書き障害の特徴と支援方法の実際~」についてです。
みんな一律ではない。一人ひとりにあった支援が必要である。その支援の目標は、読み書きが、他の子どもと同じレベルになることではない。知識を増やし、その知識を使って考え、自分の考えを第三者に伝えることができるということだ。心にささる言葉でした。何人もの新潟のメンバーとしっかり、学びました。

降りだした雨にたじろいでいましたら、三条の渡邊さんが、車でお仲間と参加していたのですが、皆さんと遠回りして新潟駅まで送ってくれました。助かりました。
ありがとうございました。

No.468 科学へジャンプ

「視覚障害児のための科学へジャンプ地域版フォーラム2019」が筑波大学附属視覚特別支援学校(以下附属盲)で開かれました。昨年に引き続きの参加です。
次回もぜひ、お声をかけてくださいと、鳥山由子先生にお願いしていました。

参加者の半分は盲学校の先生ですが、もう半分は博物館関係者や私も含めた一般の人たちです。さまざまなジャンルの人から注目されているワークショップだと思います。

鳥山先生は、生徒が参加するには、保護者同伴が原則で、本人は、来年もまた来たいというが親はもういいでしょという。生徒は何とかして親を説得してやってくる。私たち実行委員は頑張らないといけないと、おっしゃっていました。

講演1は、沖縄美ら島財団学芸員の横山季代子さんでした。
「視覚に障害のある人も楽しめる水族館をめざす取り組みの経緯と科学へジャンプとの関わり」です。

当初、館長の一言でお金をかけて、プラスチネーション標本(生物標本の組織内の水分や脂肪分を合成樹脂に置き換えた標本)を作ったが、反響の方は今一。
鳥山先生や先生の後輩に当たる武井洋子先生との出会いによって、指導法を学び、「科学へジャンプ」でワークショップを開催。

来館した視覚障害者に対して実施する「触察対応」
県内外の特別支援学校での標本を使った授業を行う「講師派遣」
標本を貸し出す「標本貸出」を行っています。

「科学へジャンプ」で実施しているワークショップは「サメの不思議について」です。附属盲の生徒が2名参加。実際に触察します。

両手で触って全体像がわかるように、ホウライザメの仔の液浸標本と基本形の魚との比較のためにコイの標本とを並べて置きます。

さらには、オオメジロザメの顎骨、皮膚、歯、鱗など乾燥標本や触察用サメ頭部のぬいぐるみ模型など、さすが生徒の触察はスムーズです。ワクワク、ドキドキ感が伝わります。

講演2、武井先生からは、「盲学校の長年にわたる授業研究から生まれたワークショップー骨は語るー」は、40年も続く授業で、はっきり言って筑波盲でなければ、できないものです。視覚障害者には、学ぶことが難しいとされていた「生物」の授業を確立してきた先生方の情熱がすごいと思います。

講演3 「盲学校で育んだ耳をベースに工夫したワークショップ」は、卒業生で、ヤマハにお勤めで、大学にも講座をお持ちの佐々木幸弥さんで、大変楽しい方でした。
自前の蓄音機を持ち込み、日本点字の父と言われる、石川倉次氏の肉声を聞かせてくださいました。ひじょうに、明瞭でした。

さて、1877年、トーマス・エジソンが発明した「話す機械」フォノグラフ。音を記録し、再生することのできる最古の録音技術です。はからずもここで、私たちの原点に出会えました。

今回も期待を裏切られないワクワク、ドキドキのワークショップでした。

No.467 出版UD研究会「文字とユニバーサルデザイン」

朝からの土砂降りで肌寒さも増すなか、しっぽまでびっしょりの盲導犬ジョバンニと松井さん、ガイドの石崎さん、静岡の熊谷さん、図書館司書の宮崎さん、言語聴覚士の村上由美さんご夫婦、娘の友人でグラフィックデザインの勉強をしているりーちゃんなどなど、100名を超える参加者で、専修大学神田キャンパスの会場は一杯でした。

顔なじみのしかし、久しぶりのみなさんに会えるのも、この研究会ならではの楽しみでもあります。

今回のプレゼンターは出版UD研究会の発起人でもあり、グラフィックデザイナーの高橋貴子さんです。いつも研究会の受け付けで、にこやかに対応している方のお話です。

お父さまやおじさまのこと、見えない見えにくい人たちに向けた本作りのことなど、まとまったお話を、初めて伺いました。新鮮でした。

コメンテーターは、字游工房・書体設計士の鳥海修さん、書体設計家・活字書体史研究家の小宮山博史さん、ダイナコムウェア株式会社コンサルタントの小畠正彌さんです。三人とも楽しい方々です。

UDデシタル教科書体など書体についてやフォントの特徴など教えていただきました。

どんなに読みにくかろうが、どんなに美しい書体であろうが、ひたすらその文字を音声化することが、私たちの仕事です。たぶんあまり深く考えることもなく、ひたすら文字を追っているのではないでしょうか。

しかし今回、ロービジョンやディスレクシアなどの読みに困難を抱えている人たちへのさまざまな配慮がなされていることに、改めて気づかされました。
ぼやけて見えにくいとか、まぶしくて見えにくいとか、多様なロービジョンの見えかたがあります。

紙に印刷した際の見やすさ、電子黒板やタブレット端末といったICT教育の現場での見やすさ。これらは、UDデシタル教科書体が適しているようです。

ヒラギノフォント、ダイナフォント、イワタフォントなど、実にさまざまな書体があります。でも、「私がよいと思う文字」は、たぶん一人ひとり違うはずで、そのことを意識した、書体設計の歴史は浅く、奥が深いのではと、各フォントの見本を見ながら思いました。

とても勉強になりました。みなさま、ありがとうございました。