9月の「読書バリアフリーフォーラム 沖縄・九州」では、福岡まで出向きましたが、今回は、ぐっと近間の福島県立図書館が、会場にも関わらず、オンラインで参加しました。
午前中に2名、午後には5名の方の発表がありました。
トップバッターは、読書工房の成松一郎さん。
何度もお話しを伺っていますが、回を重ねる毎に理解が深まります。出版のお仕事、学生時代からの視覚障害等の方々へのボランティアというバックボーンをお持ちの方です。
視覚障害者というひとくくりの中で、「見えにくい」弱視の方々が、7、8割を占めているという現状。また、近年増加している外国籍の子どもたちの学びや読書。「多文化共生社会」というキーワードが特に気になりました。
また、「全国視覚障害教師の会」のメンバーであり、福島県立視覚支援学校の渡邉寛子先生の発表も楽しみにしていました。
視覚障害当事者の国語の教師です。
生徒を弁論大会の代表として送り出したり、その指導を通して、生徒に自信を持たせ、生き生きと自発的な勉学や活動を進めている姿は、ステキです。
「学びプラネット合同会社」の平林レミさんの「スマホやタブレットを使用した読書サポート」は、興味を惹かれました。
ディスレクシアの子や人は、読み書き障害とも言われています。視覚に障害があるわけではないのに、目で見てわからない。でも、全く読めない、書けないわけではない。辿々しい、間違いが多い、疲れるので、たくさんはできない。
このような読み書きの問題、つまりは、学習上の問題を抱える子どもたち。
その数は、10年前では、2.4%、2022年では、3.5%という統計があるそうです。増えたのではなく、認識が上がったのだという指摘。
当会では、伊藤忠記念財団「わいわい文庫」の音訳を担わせていただいていますので、特に平林先生の発表には、引き込まれました。
「聴く文化を作っていきたい」との一言に、共感しました。
この他にも、たくさんの気付きや学びを深める発表がありました。
伊藤忠記念財団の「わいわい文庫」の無償配布、そしてそれに伴い、読者バリアフリーの推進を目指して年数回、全国で開催しているこの会、大変な努力です。
それにしても、図書館や学校関係者、保護者、更にはボランティアの参加が少ないように思います。
今回の会場参加は10名、それでもオンラインが100名近いということでしたので、 ほっとしましたが。
次回は、音訳ボランティアのあなたもぜひ、参加してみては、いかがでしょうか。
iPhoneから送信