音ボラネット事務局 のすべての投稿

No.129 三療音訳会の勉強会

都立文京盲学校と三療音訳会のご協力とご厚意で毎月1回の勉強会に、音ボラネットの会員が参加させていただいてそろそろ1年がたちます。私も久しぶりに2月18日(木)に伺いました。

一冊の雑誌を皆さんで分けて読んでみることになったようです。早い人は三療音訳会の成田さんに校正をお願いしていました。

やはりなかなか難しい分野です。少し勉強したからといって、楽に読めるといったものではないようです。それぞれのグループでの活動が優先なのは当然ですが、合間をぬって引き続き勉強会に参加できる人がいるとありがたいと思います。

三療音訳会代表の依田さんたちとご相談させていただきながら、少しずつ実践読みができるといいです。三療音訳会が手が余っているわけではありません。三療関係の録音物が足りているわけでもありませんから。

No.128 月刊「世界」

2月15日(月)月刊「世界」音訳プロジェクト混合チームの2回目の打ち合わせがありました。混合チームという名のとおり、いくつかのグループから名乗りをあげ、集まったきてくださった個々の音訳者の皆さんです。ほとんどの人が雑誌を読むのは初めて、何かあってもグループの中で話し合い、解決するというわけにはいかないところが不安だと思います。

まず、この混合チームのリーダーを決めました。音ボラネットのスタッフでもあり「葛飾音訳ボランティアの会」代表でもある鶴岡さんが引き受けてくれました。

今後リーダー会議が開かれ、更に統一のとれた音訳作業ができることでしょう。全6グループ年に2回の音訳ということになります。編集も今までは「テープ版読者会」の舛田さんが一人でしたが、あと二人地方から助っ人が見つかったそうです。

正にネットワークです。この「世界」の依頼者の新潟の方も「すばらしい録音」と喜んでくださっているそうです。引き続き音訳者を募集しています。

No.127 ある依頼から

二度目のリクエストが来ました。ある地方都市にお住まいの46歳の視覚障碍の方からです。法律関係の本を読んで欲しいというものです。

まず地元の県立の点字図書館に依頼したところこんな難しいものは読めないと断られたそうです。また、ボランティアグループにも直接声をかけたそうですが、小説とかなら読めるけれど、と言われたとのこと。双方から話を聞いたわけではありません。何か断った方にも言い分があるかもしれません。図書館のいいわけとして「予算がない」というのはままあるそうですが。

でも、少なくとも点字図書館もボランティアも視覚障碍の方のサポートをしているのではないでしょうか。特に図書館なら自館でできないのなら「こういう所がある」というような情報すら伝えられないのでしょうか。

この方は自力でインターネットでどこか読んでくれそうな所はないかと探していて、私たちのホームページを見つけたということでした。1回目の時は当事務局スタッフの紹介で横浜に音訳テープがあるということで直接送っていただきました。

今回は、以前、活動状況アンケートに唯一、法律関係のものに対応できると答えてくださっていた名古屋YWCAの堀尾さんに打診。二つ返事で引き受けていただきました。

「最近の法律書は図が多く、欄外にキーワード、二色刷りなど、ビジュアルとして見やすくなっています。これらをどのように読んでいくか、まずはマニュアル作りから始めます」と報告が来ました。

この依頼者は若い時、何か資格を取りたいと法律の勉強を思いたったが、当時は今のように教材やテキストも見つからず、あきらめてしまったという経緯があるようです。今になって、また、勉強してみたくなったそうです。お互いにいくつになっても「学ぶ」という姿勢は大切です。少しでも応援したいと思います。

さてさて、以上のことに関連して音訳者のみなさんに「お願い」です。私たち音ボラネットの大きなやくわりのひとつに「コーディネートの場」があります。どこでどのような物が読まれ、どのような分野なら協力・応援ができるというデータがないとコーディネートのしようがありません。そこで情報が古くなっているということもありますし、ありがたいことに新入会員も増えております。

再度、活動状況に関するアンケートを実施する予定で準備をしております。よろしくお願いいたします。せっかくできたネットワークです。ぜひ連携して協力し合える体制がもっともっと強くなることを心から祈ります。

No.126 二つの催し物

2月6日(土)、まず「こうばこの会」 語りの花束VOL6が都内荻窪でありました。この欄でもぜひ参加をと紹介しましたが、YAクラブのメンバーが中心となっている語りの会です。事務局から、島村、大田、藤本が参加しました。「会場と舞台の温かい交流があって、とてもいい雰囲気でした。楽しそうに演じているのが伝わってきました」と報告がありました。

さて、私はといえば、新宿区視力障害者協会(加賀谷睦子会長)からお招きをいただきました。「第40回新宿区視力障害者福祉の集い」で「私の録音サービス人生」という演題でお話をさせていただくためです。もちろんガイドの方もいらっしゃいますが、こんなに多くの利用者の前でお話をするのは初めてです。式典では新宿区長や各議員、ご招待の方々のご挨拶が続きました。

第2部が私の出番。自己紹介を兼ねて、著作権のことや声に出して読むことの難しさを少々、当音ボラネットの紹介を少々、利用者の皆さんとは言うに及ばず、行政の方々とも連携が大切と訴えました。

第3部は落語鑑賞。私も皆さんと楽しいひとときを過ごしました。

最後にこの会のお手伝いをしていらした音訳ボランティアの方に声をかけられました。音ボラネットも、地元の東京音訳連絡会もご存知なかったようです。それぞれの活動は大切にしつつも、横の連携と情報の共有をぜひ、とお話しました。全国にはまだまだこういう方々がたくさんいらしゃるのでしょうね。

No.125 シンポジウム

1月30日(土)、寒い時期の開催にもかかわらず、たくさんの方が参加して下さった「マンガも読んでみよう」が無事終わりました。今回のシンポジウムには、当初から「おもしろいことをやりますね」「初の試みですね」と内外から期待と関心が寄せられていました。当日ぜひ参加したいのでと、音ボラネットへ入会された方々もいます。責任の重さを感じながらの開催でもありました。

せっかくなので1月1日から施行されている改正著作権法のことも知りたい、出版関係者にも私たちの取り組みを知って欲しいと、ずいぶん欲張りました。それぞれのスケジュールをやりくりして、直前になって各方面の皆さんの参加が決まりました。

午前中の二村さんの講演や、4人の利用者からマンガへの熱い思いが伝わってきました。そして、マンガも読んで欲しいという切々たる声に、圧倒されたのではないでしょうか。

今まで難しそうだし、リクエストもないしと、マンガに対して尻込みしていた音訳者が多かったのですが、少なくとも当日の参加者の中で頑張って挑戦してみようと思われた方々もいらしたようです。

特に北海道の青い鳥朗読奉仕団の森田さんが「帰ったらぜひマンガを読んでみます」と力強い決意を披瀝してくれました。ありがたいことです。なお、詳細は次号の会報をお楽しみに。

No.124 語りの会

2009年度シンポジウム「マンガも読んでみよう」がおかげさまで無事終わりました。その際、マンガをこんな風に読んでいますという事例と、利用者の声を聞かせてくれたYAクラブの皆さんが中心となった語りの会が開かれます。こうばこの会 語りの花束 VOL6です。

シンポジウムではおおいに会を盛り上げてくれました。あれだけ明るく元気のいい若手集団(?)。さぞやパワーあふれる楽しい会になることでしょう。ぜひ一人でも多くの方々に参加してほしいと思います。加藤寛子さんの人形劇もあります。

2月6日(土曜) 〔昼の部〕14:00〜16:00 〔夜の部〕17:00〜19:00

入場無料  定員30名

場所 「遊美」 TEL 03-3393-8900

杉並区荻窪5-10-22  美好屋ビル1F

JR地下鉄丸ノ内線 荻窪駅南口徒歩5分

南口仲通商店街(角にセガミ薬局)を入って約5分直進した右側のアトリエです。

ギャラリー遊美

No.123 「マンガも読んでみよう」シンポジウム

いよいよ明日28日、最終打ち合わせと会場への資料等の搬入を行います。今回は特に、できるだけ多くの利用者の生の声をお聞かせいただきたいこと、そして、著作権の話や出版社関係の方のお話も欠かせないと思いました。結果、多方面の方々の参加も直前に決まりました。何とかして次につながる会にしたいと思っています。

さて、今回二転三転したことがあります。午前の部の基調講演の二村晃氏(中途失明)から「ゴルゴ13」をどう読むかということを内容に加えたいので、参加者へのコピーの配布は可能かとお尋ねがありました。「否」です。でも、それが一番手っとり早いのです。しかし、参加の北川和彦先生からも、「音ボラネットがそんないいかげんなことをしてもらっては困る」とお叱りをいただきました。

プロジェクター使用で解決と思いましたら、会場の後ろの方では文字部分が判読できないということがわかりました。ならば、文字部分はこちらで読む、これも一案です。しかし、やはり、コピーが手元にあるということがベターでしょう。文化庁の著作権課に聞きました。当然ですが「権利制限規定」があり、認められませんと。

初めから、断られるものと決めてかかっていましたし、時間も無いしとあきらめていた「さいとうたかおプロダクション」に電話をしてみました。いつも応答なし。これも当日参加の小学館の方からFAX番号を教えていただきました。

なるべく簡潔にと思いながら当ネットワークの紹介、シンポジウムの目的、内容等をFAXしました。ありがたいことに本日27日「奥付けを付け、終了後回収ということで許可します。」とお返事をいただきました。

ひとつの会を企画し、運営するには、実に多くの方々のご協力、ご支援がなければできないということを改めて学びました。

No.122 月刊「世界」

新年も明けて1週間がすぎました。ますます厳しい世の中ですが、今年もお互いに元気で楽しみながら活動ができたらと思います。本年もよろしくお願いいたします。

さて、昨年から引き続きの月刊「世界」ですが、新年号が4日から貸し出し、5日からはびぶりおネットから配信が始まったそうです。松井進さんから連絡をいただきました。

今回の読み手は混合チームです。実を言うと一抹の不安がありました。あちこちのグループから単独もしくは複数で手をあげて下さった方々です。そばに相談できる人がいないというのは、精神的に大変だったのではと思います。でもそこはベテランの音訳者です。上々のできあがりではないでしょうか。事務局のヘレン・ケラー協会の堀江さん、編集の舛田さん、みなさん年末年始もなかった方もいらしたでしょう。関わった皆さま、お疲れさまでした。

いただいた年賀状に音ボラネットの会員として頑張りました、とありました。ほんとうに頭が下がりますし、会員のみなさんがたくさん関わってくださっていること、感無量です。

ところで早2月号の製作が始まりますが、担当の仙台のグループの中心者として昨年10月の都内での打ち合わせに参加されていた仙台朗読奉仕の会の佐藤京子さんが亡くなりました。暮れのことだそうです。「世界」に携わる決意を披瀝なさっていた姿、名刺交換の折の笑顔が忘れられません。

会の皆さまも動揺なさったことでしょう。でも「佐藤さんのサポートです」と言って同行されていた方が引き継いでくださるとのこと。佐藤さんのご冥福と仙台の皆さまのご健闘を心よりお祈り致します。尚、松井さんからは引き続き「音訳者募集!!」とのこと、よろしくお願いいたします。

No.121 全国視覚障害教師の会

暮れも押し迫った27日(日)、都内北区の東京都障害者総合スポーツセンターで「全国視覚障害教師の会」の拡大役員会が開かれました。神戸や仙台からも参加されていました。この会を以前から支援している当音ボラネット事務局の平井さんを通して、みなさんの食事や移動等へのサポートをして欲しいと協力依頼がありました。事務局として1日目は平井さんの他に私、藤田、2日目は泉さんがお手伝いをさせていただきました。

代表の山口先生には数年前にお会いしていますし、今年の2回目の総会の折には全国視覚障害教師の会編による「教壇に立つ視覚障害者たち」を紹介、販売もしていただきました。今まで全くご縁がなかったというわけではありません。

さて、今秋NHKテレビで放送された「チャレンジド」をご覧になった方もたくさんいらしたことと思います。このドラマの取材協力をしたのがこの会です。視覚障害の先生が現場の学校でどれほどの苦労をし、努力し、頑張っているか、見る者の多くに感動を与えてくれたと思います。

役員会の中でもこのドラマのことが話題に上っていました。当事者として納得しかねることや、一般の視聴者に誤解を与えかねないこともあったようです。そこは視聴率至上主義のテレビのこと。ドキュメンタリーではなくドラマです。ある程度はしかたないことでしょう。それより、まず、一歩としては、NHKがこういうドラマを制作したということを評価したいと思いました。

年2回の拡大役員会と夏の総会があるそうですが、特に夏の総会は3泊4日で30〜40名の先生方が参加されるとのこと。その際には、多くの方にお手伝いしていただければと思います。

No.120 朗読会

地下鉄半蔵門線「押上」から地上に出たとたん、建設中の「スカイツリー」とご対面です。今まであまりご縁のなかったこの地で、12月12日(土)、すみだ録音グループ「声」の朗読会がありました。

重厚な「露伴」の「五重塔」と立原えりかの軽やかな「朝ごとの花束」を聞かせていただきました。効果音や衣装にも工夫を凝らしていました。今年で5回め、半年前から準備をしてきたというだけあって、みなさん、堂々としたものです。 会場いっぱいの230名もの方が参加、その内30名近い方が視覚障害の方々です。代表の冒頭の挨拶に「私たちの本来の活動は視覚障害者のための音訳活動です」と言われたことがとても印象に残りました。会場のすみだ女性センターとの共催というのも、地域に密着していていいなあと思いました。

また、同じ墨田区内の「朗読奉仕 くさぶえ」の皆さんや個人会員の方と交流ができました。しかし、私用のため中座せざるをえなかったことがとても残念でした。尚、他にも朗読会のご案内をいただいておりましたが日程が折り合わず伺えなかった皆さまには、この場でお詫びを申し上げます。