No.445 視覚障害児のための科学へジャンプ地域版フォーラム2018

一度は!と思っていた「科学へジャンプ地域版フォーラム」に初めて参加させていただきました。
元筑波大学教授の鳥山由子先生からのお誘いです。
先生が巻き込んだとおっしゃる、故皆川先生からもお話は伺っておりました。

筑波大学附属視覚特別支援学校を会場に北海道から沖縄までの60名の先生方が集まりました。

午前の基調講演は鳥山先生。その後に続く講演と午後からのシンポジウムは、全て視覚障害者です。
「今日は、いつもと違い、鳥山由子(晴眼者)と記載すべきでしたね」とおっしゃっていましたが、正にその通り。
大変に興味深く有意義なワクワクするような会でした。

先ず、鳥山先生からは、「科学へジャンプ地域版10周年ーその実績と今後の展望ー」。
地域版は2009年に京都でのイベントから始まり、2008年に研究者を中心に始められたのが「科学へジャンプ」(合宿型のサマーキャンプ)。このサマーキャンプの他に全国各地域での一日型の地域版を開催。

資金面では大変だったようですし、各地域の運営体制や会場の確保にもご苦労があったそうです。いずこも同じと、思わず大きく頷いてしまいました。

でも子どもたちの輝く笑顔と来年も来たい、という声に背中をおされたそうです。自立した盲人の排出ができたとおっしゃっていましたが、すごいことです。

地域版では、小学部から高等部までの子が、保護者と共に参加。小グループによる午前と午後のワークショップで学びます。
少子化、そして医学の進歩により盲学校で学ぶ子どもが減っています。複数の子どもたちと切磋琢磨できない現状です。
これを科学へジャンプが補います。

しっかり観察し、しっかりさわって、言葉にしっかりとまとめることが大切。言葉としてまとめられなければダメとも。

博物館の学芸員とか専門家とのコラボも貴重です。何を提供してもらえるのか、何に触れるのか。先生方と学芸員とで話し合う。教師自身も教材そのものを学ぶことができます。

「視覚障害児の学習特性を踏まえた体験活動ーその意義と実施上の留意点ー」と題し話された高村先生は、触り方が上手にできない子が増えている。ツルツル、ザラザラを発見させる。指の腹で表面を撫でる。軟らかさは指で押してみる。形を観察させるには、指を曲げて触る。握るように触る

大きな物の場合、まずミニチュアで触る。そして頭のなかで全体像が作れるように。
実物を触る時に、今触っているところをミニチュアを触り、意識させる。
奥が深いなあと、ただただ感嘆。

午後のシンポジウムは、4人の大学生。つまり以前にジャンプに参加した生徒。そして、保護者、運営者、指導者とそれぞれの立場からのお話がありました。特に大学生の声には興味深いものが、ありました。

参加には先生からの後押しが大きかった。薦めてもらってよかったと。
PCのワークショップがあるといいという意見も。

鍵盤楽器を専修している音大生は、指導者から、ボールが弧を描くように!とか、葉っぱが風に揺れているように!と言われるがイメージがわかないと。知らないことは、ごく身近なところにあって、回りは視覚情報だらけだと。

でもそれを補うのは、知識を持つことだと。やはり人知れず何倍もの努力をしているのだとわかりました。障害があるからこそ、経験を積みたいという言葉に密かにエールを送ります。

最後にまた鳥山先生が、科学者を作るためにジャンプをやっているのではない。行動しなければ始まらない。一人ではできない輪を作る。
中には、ほとんど参加のない学校もある、残念なことです。とも。
関わる先生方も全て手弁当です。忙しい日常の中で準備をすることは、並大抵のことではないはず。よくぞみなさん、10年間も続けてこられたと思います。

機会があれば、今度はぜひ、ワークショップを見学させていただきたいと思います。

鳥山先生、みなさま、ありがとうございました。

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