No.175 報告会に参加して

12月23日、日本リハビリテーション協会主催の報告会「DAISY教科書を活用した読みの困難な児童・生徒に向けた支援」が開かれました。マルチメディアデイジー図書の製作(音声のみ)に協力している私たち音ボラネットIMDプロジェクト事務局6名全員での参加でした。 学校の先生、保護者、教育関係者等の事例報告がありました。会場戸山サン ライズ大研修室一杯の参加者でした。中には、顔見知りの音ボラネットの会員や図書館職員もちらほら。神戸、奈良等遠方からも参加していました。

主催のリハ協では、「教科書バリアフリー法 と著作権法の改正により、ボランティア団体の協力を得て、通常の教科書が読めない小・中学校の児童・生徒にDAISY形式のデジタル教科書を提供。今年の10月からはネット配信も始まり、無料でDAISY教科書が手に入る環境が整った。

しかし、来年度の教科書改定や製作ツールの整備など、ボランティアベースでは解決できない課題も抱えている」現状だそうです。 現場の先生の工 夫をこらした実践報告の中で「音読練習で音声ガイドを聴きながら、声を合わせて読む場面で、声が選べたらいい、つまり聴きとりやすい声がいいという希望が出た」と言われていました。音訳者として身につまされますね。

さて、中でも LD、ADHD児童の保護者のかたと兵庫県LD親の会「たつの子」代表の方の報告には、たぶん参加者全員が現状の厳しさを感じたことと思います。 当事者体験、そうしたお子さんをお 持ちの保護者、特にお母さんの叫びにも似た切実な声は、万人の心を打ちます。

「親子ともにパソコンが苦手だった。アイフォーンでDAISY教科書が使えるとわかった。今では、アイフォーンが家庭での教科書。画面を見ながら音を聞く。どこでも見たいときに見ることができる。勉強はまだまだ苦手。しかし勉強はしたい、という風に本人が変わってきた」と言われていました。

さて、広く一般に向けた啓蒙啓発の意味で のこのような催しに、さまざまな立場の一人でも多くの参加を願います。 最近、このような催しに区議会議員や都議会議員、国会議員の参加がみられるようになりました。最終的には、国からの支援なしには成り立たない分野です。国をも巻き込む活動が必要になってきます。

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