赤とんぼ、発見!自宅近くのキャベツ畑の上を飛んでいました。
そういえば、朝夕の風が、かすかに変わってきたような感じがします。でも少し動くと、どっと汗が吹き出します。不快な湿気には、閉口していますが、みなさま、お元気でしょうか。
さて会員のみなさんには、先日「お知らせ」をお送りしました。
その中に「名著を読もうプロジェクト」録音図書製作協力者募集があります。
そもそも、総会の折りの第2分科会ご登壇の栗川先生が地元の新潟県点字図書館に依頼を出しているものです。
中央公論社の全集「世界の名著」「日本の名著」です。
先生の蔵書だそうです。私たちのネットワークの存在をご存知なかった先生から、「音ボラネットのマンパワーでご協力いただけないか」と。
まだ音訳されていないものが、150冊ほどあるようです。
何とか存命中に全冊を録音図書にしてほしい。そして、在職中(高校の教師)に教材として使いたいという、強い希望をうかがいました。
まず、点字図書館と連絡をとりました。
担当は前向きな熱心な方です。
協力してもらえるのは、大歓迎と。基本、音ボラネットとしては、点図に協力するという形で、栗川先生の夢を実現できれば、と思います。
まだまだクリアしなければならないことはありますが、改めてたくさんの方のご協力をお願いいたします。さて、初めこの話を伺ったとき、新潟県点図はすごいと思いました。
普通は、断ります。
私たちのところには、地元で「そんな難しいものは、うちでは読めない」「あなた一人のために、多くの人手はさけない」と断られた人たちからの依頼がきます。確かに法律の専門書だったり、10冊以上の受験のための教材だったりと、手間暇のかかるものばかりです。
そういう現状で、勇気ある決断だと敬意を表しました。
しかしいつになったら、完成するのか、心配になったというのも、正直な気持ちでした。
ここで思うところですが、人とお金には、限りがあります。その中で、いかに効率よく活動できるか、より多くの録音図書が作れるか、みんなで知恵を出しあいましょう。
今後このような依頼を受けたところが、自分のところでは、手に余るものがきたとしても、「できません」とは言わず、他と連携すればいいように思います。
点字図書館同士や公共図書館同士は、もちろんのこと、点字図書館と公共図書館との連携を深めることが大切ではないでしょうか。
私たちも、できるかぎりの協力は、させていただきます。
なんといっても、目の前で困っている利用者のためです。
このプロジェクトが、うまく進んでいくことを祈ります。
音ボラネット事務局 のすべての投稿
No.287 文化庁に要望書を提出
文化庁に陳情に行ってきました。
去る6月、モロッコのマラケシュで「全盲の人々、視覚障害のある人々、あるいはその他のプリントディスアビリティのある人々のために、出版物へのアクセスを改善するマラケシュ条約」が採択されました。
そして、このことを受け、著作権法の改正が必要と、要望書を提出しました。
日本盲人会連合の大橋さん、弱視問題研究会の宇野先生、障害者放送協議会の井上さん、全国拡大教材製作協議会の佐藤さんと、ご一緒しました。
2009年の著作権法の改正においては、点字図書館に加え、公共図書館でも著作権許諾がフリーとなり、公共図書館の音訳ボランティアにとっても、大きな前進となりました。しかし、地域ボランティアや社協の下で、活動しているボランティアは、そこからもれたのです。当時、非常に残念というより、悲しいというのが、正直な気持ちでした。
図書館ボランティアと何らかわりなく、視覚障害者支援をしている上記の多くのボランティアにも、活動の幅を広げてほしいというのが、私の思いです。
著作権法第37条第3項にある「政令の定めるもの」という規制を無くしてほしい。すべての音訳ボランティアが平等に活動が進められるように、格段の配慮をお願いしてきました。
文化庁の著作権課長はじめ4人の担当者の方々が出席。こちら側は、論客揃いです。
初めに各5分ずつそれぞれの団体の紹介と簡単な要望内容を述べました。
私はといえば、みなさんの足を引っ張っているのではないかと案じながら、当事者として話しました。手弁当で、いかに苦労しながら、利用者のために、日々頑張っているかを伝えました。
宇野先生からの「お疲れさまメール」には、「インパクトのある話だったので、お役人もボランティアの方のご苦労がよくわかったと思います」とありました。
また12月に再訪問することを約束してきました。
この度の要望を文化庁がどう受けとめてくれるのか、期待をしたいと思います。
No.286 貴重な連携
埼玉県内の三芳町役場の福祉課の方から、メールをいただきました。
社会福祉協議会で活動している音訳グループがあり、主に広報を読んでいます。
この度このグループからの相談もあり、福祉課、秘書広報室、社協、音訳グループの4者が協力、今後のことを話し合ったそうです。
まず、音訳者養成講座を開催、それに先立ち講演会も企画。ついては、種々相談にのってもらい、講師の紹介もしてほしいというものでした。
なかなか貴重なかつ、面白い事例だと思い、二つ返事でお引き受けしました。
そもそもは、このホームページをみて、連絡をくださったわけです。
しかし私たちのような法人格も持たない、単なるボランティア団体に対して、信頼感を持ってくれた理由を教えてもらいました。
昨年の夏、ボラセン職員の方からのお声がけで、企業のボランティア体験の一環として、(株)日立製作所の社員のみなさんに、「音訳体験講習会」を開きました。
その時の様子が、日立のサイトで詳しく取り上げられています。
特に行政だからでしょうか、こういうことが、私たちが信頼に値する団体だという判断材料になるのだと、面白く伺いました。
日頃から、一つ一つ丁寧に対応していくことの大切さを、改めて感じました。
さて、みなさんが、ボラセンまで来てくださいました。音訳と朗読の違いなどから始まり、みなさんの質問に応えながら、情報・意見交換をしました。
音訳者の募集に伴い養成講座を開きたいということについて。
広報しか読んでいないということなので、もっと他のものも読んだらと提案。それには、著作権がネックになるので、公共図書館との連携が大切。せっかくなので、図書館もぜひ巻き込んでと伝えました。
また、講演会については、音訳者養成講座の一環というふうに狭い括りではなく、広く町民や近隣のみなさんにも参加してもらえるようなものにしては、どうか。
多くの人が、視覚障害について考えるきっかけになる講演会は、いかがですか、と提案。こんなに強力な布陣はありません。珍しい例だと思いますが、この関係は、ぜひ大切にし、今後も三芳町でなければできない活動を展開してほしいと申し上げました。
講演の講師の候補として、「わが盲想」という著作のあるスーダン人のアブディンさんを推薦しました。視覚、言語、文化等にハンディを持った彼が、どんな話を聞かせてくれるのか、いつか、私たちもお呼びしたい方の一人です。今後も協力は、惜しみません。
熱心な担当のみなさんがいます。必ずうまくいくはずです。
これからもよろしくお願いいたします。
No.285 第40回出版UD研究会
昨年の9月以来の出版UD研究会が、都内専修大学で開かれました。
「デジタル教科書は、どこまでアクセシビリティを実現しているのか」というテーマで、教科書製作会社の金子さんからのプレゼンです。
技術の進歩は、スゴい!社会が学校が、変化してきています。
さて、デジタル教科書には、指導者用つまり、先生向けと学習者用つまり、児童・生徒用とがあります。
先生用のものだと、児童・生徒は、顔をあげて、画面をみることから、個々の顔がみえるので、子どもの状態がつかめる。
また、他のページにリンクできるとか、拡大もできるとか、紙の教科書では、難しかったことが、即座にできるよさがある。国語の教科書には、朗読の音声再生機が入っている。しかし、まだスタートラインにたったばかりで、紙の教科書はなくなるかという問いには、今なくなったら授業は、なりたたないでしょうと。
私たちの音訳における肉声と合成音声の関係、現状のように見えます。
ところで、算数や数学の教科書は、独自のものが多いのでデジタル化しやすいそうですが、国語は、著作権の問題があり、難しい。この作品は、デジタル化しないという作者もいるので、現実、その作品を抜いたものを作らざるをえないこともありえるとのこと。
また、更なる欠点としては、眼精疲労の問題等があり、子どもたちは、常に管理されている感覚を持つということも指摘されています。
紙の教科書では、内容にアクセスしにくいまたは、できない子どもたちにアクセスしやすい方法で内容を提供できるようにすることを目指しています。
技術の進歩は、日進月歩、正直なところ、私のようなアナログ人間の理解を超えているところもあります。大事なことは、教科書はだれのものかという視点ではないでしょうか。
金子さんたちも、授業参観をなさっているということでしたが、現場の先生の声を最大限取り込む。さらには、現実に難しいかもしれませんが、児童・生徒の声にも耳を傾けるべきだと思います。
いうまでもなく、情報交換の場でもある懇親会は、いつにも増して多才な顔ぶれで、更に有意義でした。
No.284 IMDプロジェクト
まだまだ回りに畑が残るここ練馬でも、今年はまだ聞こえてこない、ミンミンゼミの鳴き声。
先日、都心の青山で聞きました。
改めて感じるのですが、東京って、けっこう緑が多いと思います。
さて、ミンミンゼミにいやされて、たどり着いたのは、天下の総合商社、伊藤忠のビルの一角、伊藤忠記念財団です。
いつものIMDプロジェクト事務局のメンバー、そしてこの度は、松井さんとロミオ(盲導犬)が一緒です。
出迎えてくださったのは、新任の専務理事 事務局長の中島さん、矢部さんはじめ編集の中村さん、選書と事務の岩沢さん、フルメンバーです。
当初、マルチメディアDAISY配布先の特別支援学校や盲学校などからのアンケートの回収率が低く、やはりフィードバックがないのは、寄贈はしたものの、ほんとうに喜ばれているのか、活用されているのか、というので、事業存続にも繋がりかねないことになりそうな様相だったようです。
はたで見ていてもずいぶんと、ご苦労されていました。
今回は「わいわい文庫」受領書に、感想や意見を記入する欄を設けたとのこと。
学校、図書館、医療団体、研究機関、その他の団体から、「活用している」「次回も楽しみ」等、以前に比べたら雲泥の差の好意的な感想・意見が戻ってきています。
回を重ね、創意工夫している矢部さんたちの努力が、少しずつ実ってきていると思います。
私たちも4年目の協働作業です。
読み方も「通常の音訳」ではなく、お子さん相手ですから、もう少し表情をつけてもいいかもしれません。お互い、子どもたちの笑顔のために遠慮のない意見や情報の交換をしていきたいと思います。
ところで、私たちに対するお気遣いでしょう。
ビルの地下にあるゆったりとしたおしゃれな空間で、暑気祓いをしてくださいました。
ネット社会がどんなに進歩したとしても、直接顔を合わせることの大切さは、常に感じていることですし、回を重ねるごとに信頼関係が深まります。
矢部さんたちも少数精鋭で、役割分担しながら、この事業を進めています。
何といっても、通常の本では、読書の楽しみを味わえない、未来ある子どもたちに、少しでも多くの良書を届けたい、私たちの思いでもあります。
No.283 不思議な一日
今日は、とても不思議な、でも貴重な一日でした。
朝、高田馬場に集合。約50名の定員一杯の貸し切りバスで一路、八王子へ。目指すは、八王子霊園にある、日本点字図書館の創立者本間一夫先生のお墓です。
本年は没後、10周年に当たり、日点の「本間記念室整備委員会」が「墓前の集い」を企画。先生ゆかりのみなさんが集まり、車中や昼食会場で、思い出など語り合いましょう、というものです。
残念ながら、私は、先生との接点がありません。
日点に小野前館長をお訪ねした時にこの企画を、伺いました。
いつも通される応接室に、本間先生のにこやかな写真が飾られています。
「ほら、いつも先生が、話を聞いてくださっているじゃないですか」「そうだ、そうだとおっしゃってますよ」「もう、お会いしてるんですよ」と言葉巧みに誘われ、参加と相成りました。
先生からお仲人をしていただいた方、点字を教えていただいた方、日点の旧職員、利用者など、多彩なみなさまが、それぞれにご自分と先生との思い出を語ります。
「生まれながらにして将たるタイプ」「自然に回りに人が集まってくる」
「甘いものが、お好きで、シュークリームをいただいた」等々。
お話を聞きながら、墓前に手を合わせると何だか、私も先生ゆかりの一人になったような気分になってきました。
昼食会場の市内のホテルでは、宝井駿之介師匠の講談「本間一夫伝」を聞きました。
いつもながら声量のある語りです。そして次は、多摩霊園にある後藤静香先生のお墓にお参りしました。
この静香先生については、全く知識がありません。
大分県出身。社会の欠陥をなんとかしたいという思い、弱者への温かい眼差しを持った方だったそうです。点訳をマスターし、講習を行うなど、点訳奉仕運動を展開。本間館長を支え続けた加藤善徳さんを紹介するなど、日点を支援した方だそうです。
そのお弟子さんからもお話がありました。
ここでは、墓前で指笛の演奏があり、みんなで「ふるさと」を唄いました。
指笛の音色は、風に乗って墓園全体に広がっていくように感じました。参加しなければ、体験できなかったことばかりです。また新しい出会いもありました。
みなさま、お世話になりました。
ありがとうございました。
No.282 「障害者差別解消法」と「マラケシュ条約」
梅雨明けとともに、猛暑が襲ってきた感のある東京ですが、みなさまの地域はいかがでしょうか?
さて、先の総会でも尋ねられましたし、つい先日も、問合せがきました。
「障害者差別解消法」のことです。
障害を理由にした不当な差別的取り扱いを禁ずる上記法案が、6月19日に成立しました。
法律の中味については、「課題はあるものの、まず差別解消法が実現してこそ、次のステップがある」という竹下義樹日盲連会長の言葉が印象的です。
興味・関心をお持ちの方は、「障害者差別解消法」で、Google検索できますので、お読みください。そしてもう一つ、こちらは、私たち音訳者にも、直接関係がある大切な情報です。
知的財産権保護の国際的な推進活動を行っている、世界知的所有権機関(WIPO)は、視覚障害者やディスレクシアなど、活字へのアクセスの難しい人たちが、健常者と同じように書籍にアクセスする権利を保証する条約を採択しました。
モロッコのマラケシュで開かれていたものです。
視覚障害者や学習障害者のために、出版物を、デジタル化、点字・大活字化そして録音図書に変換することを認めたものです。
生まれつきの全盲で歌手のスティービー・ワンダーさんは、条約成立に向けて、熱心な活動を続けてきたそうで、実現の祝福のために、マラケシュでコンサートを開催したと、ロイター通信は、伝えています。
このことを受けて、日本の文化庁に動きがあるようです。
いつも貴重な情報を寄せてくださり、的確なアドバイスをしてくださる、筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生から、連絡をいただきました。
「著作権法の改正の必要性の有無も検討しているということで、今がいいチャンス。関係団体がまとまって要望を、文化庁に持っていったほうが効果的。他の団体とも、連帯して、文化庁に出向きましょう。
ついては音ボラネットとしても、要望書を用意していただけないか」と。
この要望書とは、以前、先生にご指導いただき、作成したものですが、提出日と提出先を書き直して提出したいと思います。
日常に流されて、こういった将来的展望にたつということ、さまざまな団体と連帯して運動をおこすということが、苦手です。
でもありがたいことにその都度、声をかけてくださる方々がいますので、助けていただいています。
みなさんの末端に加えていただき、少しでも、先人の志を継ぎ、あきらめず進んでいこうと思います。
No.281 点字図書館のブロック大会
各地の点字図書館では、それぞれにブロックごとの催しがあるようです。
以前、私も関東ブロックの集まりに呼んでいただいたことがあります。この度は、「東北・新潟・北海道ブロック点字図書館等連絡協議会」の「音訳・音訳校正・デイジー編集合同研修会」が、秋田県点字図書館を幹事館として、9月5日(木)~6日(金)に、秋田ビューホテルで開催されます。
5日は講演会です。
千葉の松井さんに、その講師をお願いしたいが、紹介してもらえないかと、連絡がありました。
音ボラネットでもお馴染みの方ですから、お安いご用です。
そして更には、図々しくも、松井さんのカバン持ちで、私も参加させてほしいとお願いしたところ、渡辺館長から、ご了解をいただきました。秋田県内には、2名の個人会員がいるのみ、せっかくの機会なので、多くのボランティアと交流したいと思いました。
後に、2日目の「協議」の講師は、会員の松本さんと判明。
それならなおのこと、応援の気持ちで参加したいと思いました。
点字図書館で、公共図書館の松井さんを招くということは、双方の交流という点でも、いいことだと思います。
私も全く同感なのですが、松井さんは、点字図書館も公共図書館も、そしてボランティアも、発想の転換が必要と言われています。
そして、読書障害者の読書環境の変化、私たちはそれにどう対応すべき等を、きちんとみせてくれる図書館職員であり、利用者でもあるわけです。
幅広いお話をたっぷりと伺えることでしょう。
渡辺館長以下、職員のみなさん、そして音訳ボランティアを含めた実行委員のみなさんが、熱心に準備を進めてくださっています。
せっかくの素晴らしい企画です。
点図のボランティアのみならず、多くのボランティアの参加を期待します。
東北・新潟・北海道のみなさん、交流できますことを、カバン持ちの私も楽しみにしております。
No.280 読書バリアフリー研究会に参加して
「電子図書(マルチメディアDAISY図書)は、特別支援を受ける子どもたちに読む喜びを伝えられるのか」が開かれました。
障害があるために、通常の紙の本では、読むことが、難しい子どもたちがいます。
そんな子どもたちへの読書支援を目的に児童書をマルチメディアDAISYにして配布する事業を実施しているのが、伊藤忠記念財団の矢部さんたちです。
私たちの活動は、もともと視覚障害者支援からスタートしているわけですが、視力にも知力にも問題はないのに文字認識に困難を抱える子どもたちの存在を知りその子(視覚障害も含む)に有効と言われるマルチメディアDAISY図書を知り、協力をしてきました。それがどのように活用されているのか、知りたいことではありました。今回、肢体不自由の特別支援学校や院内学級の先生方からの生の発表は、大変ありがたく、励みになりました。
ここに、都立八王子東特別支援学校の先生のお話を、かいつまんで、記してみます。
まず、だれもが本好きになる図書館作りからスタート。
スライドを見ながら、さまざまに工夫された八東の図書館に私も行ってみたいと思いました。
さて、子どもたちの毎日は、忙しい。支度やトイレなど、一つ一つの動作に時間がかかる。家でもじっくり読書する時間がない。
そして、本は重くて持てない。ページをめくれない。読んでもらうとよくわかるけど、自分で読むと意味がわからなくなる。文字を読みとばす。など、子どもたちは、難しさをいろいろ抱えている。
また、さまざまな障害があり、重複もあって、ニーズも十人十色。
そこで、iPadやiPodの貸し出しを開始し、スクールバスで聴く読書が始まる。
タブレット端末を使うことによって持てない、めくれない、押さえられない、読めない、どこを読んでいるかわからない、といった心配がなくなった。
そして、子どもたちも、iPodがない時は、バスの中が退屈だったけれど、今は、本が読めて楽しい。パソコンより、iPadの方が使いやすいと、言っているそうです。以上のようなことを伺って、本気の一人が大切。そして、その先生の取り組みを受け止め支える同僚の先生方や学校側の理解があってこそ、可能なことと、感動しました。
こういう取り組みが、広がっていったらいいですね。
最後の私の挨拶のあと、ある先生から、「作ってくださっている方の話を聞けたことが、参加して一番よかったこと」と言われました。
また八東の先生も冒頭、ボランティアのみなさんにお礼をと。
参加して、励まされました。
ありがとうございました。
最後に江戸川特別支援学校の校長先生が、「児童書だけではない。写真集だとか、もっと他のものも読ませてあげたい」、そして、「機材の操作などに関しても、現場の先生方だけでは、とても間に合わない。ボランティアの力も必要」と言われたことが、耳に残りました。
この後、6月29日(土) 1:00~5:00
宮城県視覚障害者情報センターでも、この「読書バリアフリー研究会」が開かれます。
一人でも多くの先生方や図書館の方、ボランティアのみなさんに参加していただきたいと思います。
支援の輪が大きく広がることを祈ります。
No.279 第4回総会
おかげさまで、第4回の総会も無事終了しました。
行き届かない点も多々あったかと思いますが、ご支援ご協力に改めてお礼を申し上げます。
日頃の健康管理が甘く、お聞き苦しい声だったのを、みなさんご心配くださり、本当にありがとうございました。
一つ年を重ねるごとに、回復が遅くなりますが、ようやく持ちなおしました。
ご迷惑をおかけしました。
しみじみと健康あってのボランティアと痛感しました。
どうぞ、みなさまもお気をつけください。
さて、その後アンケートやら、メールやらお手紙やらのみなさまの声を総合すると、おおむね満足して、お帰りいただけたようです。
しかし全員満足はあり得ないと知りつつも、さまざまな見方、考え方のあることを、再確認しているところでもあります。
音訳ボランティアの世界は、圧倒的に女性ですし、事務局もご多分にもれず、男性は一人です。
これからは、パソコンに強い退職した男性にも、どんどん参加してほしいと思っています。
ですから、我が事務局のアナウンサー経験もある、黒一点の伊藤さんには、いつも司会を担当してもらっています。
「男性も頑張っていていいですね」という声もあれば、「役員は全員、女性、参加者もほとんどが女性なのに、なぜ司会のみ男性?すべて女性で貫いて欲しかった」という声も。
また基調講演の石川准先生のお話も、難し過ぎたと言う人もいれば、テーマ「広がりをみせる音訳」にピッタリだったと言う人もいれば、実にさまざまです。
テーマを決め、講師を選び、分科会のことも考える、現実はなかなか大変です。
しかし、みなさまからの率直なご意見ご感想を、ぜひ次回に生かせるようにしたいです。
次回の会報は、総会の特集号になります。総会の翌日から、アンケートのまとめをしてくれていた事務局メンバーもいます。終われば終わったで、次があるのです。
ところで、これからホームページをきちんとチェックしますと、言ってくださる方が何人もいましたし、この次は、ぜひ、地元の図書館の職員と一緒に参加をしますと言う声が寄せられたのは、嬉しいことの一つです。
どうぞ、ホームページに注目してください。急ぎの情報はホームページから発信しています。
ありがたいことに、一般参加の方の中には、ホームページで知りました。興味ある内容なので、ぜひ参加したいと言ってこられた方もいます。
担当のスタッフも頑張っています。私も、この「藤田が行く」を通して、情報発信していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
最後に事務局もますます忙しくなります。
会場でもお願いしましたが、お手伝いをしてくださる方、募集します。パソコンに強い男性も、大歓迎です。
本当に最後になりました。
当日お手伝いくださったみなさま、ありがとうございました。
心強い助っ人でした。