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No.572 落語会

ある日の昼下がり、戸山寄席へ。

みんなにやさしいらくごかい〜障害のある方もそうでない方も この指とまれ!〜と題した新宿区立戸山図書館での落語会です。

春風亭昇吉師匠の登場です。

岡山大学を卒業後、東大へ。東大初の落語家です。

しかしそんなことは、肩書にも話題にものせず。

普通ならそれを売りにする人もいるでしょうにと、まずびっくり。

肩書には、落語ユニバーサルデザイン化推進協会 代表理事とあるのにもまた、びっくり。

はなから好印象をいだきました。

しかし、私自身は寄席に行ったり、テレビやラジオで落語を聴くということが、ほとんどありません。それでも家族が「笑点」を観ていたもので、何人かの噺家さんの名前は、知っていますが、まるで詳しくありません。

昇吉師匠は、さまざま解説してくれました。

寄席の太鼓、一番太鼓、二番太鼓、中入り太鼓、追い出し太鼓について。また音で誰がでてくるのかわかる、出囃子などなど。うどんとそばを啜る音の実演も。

私のような初心者には、とてもよくわかりました。

4人に1人が認知症、2人に1人が癌になる時代。笑いは大切と。

久しぶりに大笑いしました。

終了後、ご挨拶をさせていただきました。

名刺を手にとり、「ああ、音訳ね。ボランティアでどこでも行きますよ、いつでも連絡をして」と名刺をくださいました。

「目の不自由な人は、落語が好きだよ」とも。

いつか、全国視覚障害教師の会のみなさんだったか、寄席にご案内したことが、ありましたっけ。

みなさん、本当に楽しそうにしていたのを思い出しました。

いつも楽しいユニークな企画をなさる戸山図書館に感謝です。

情報を寄せてくださった南部さん、ありがとうございました。

No.571 贈呈式

2024年9月に設立50周年を迎えた、伊藤忠記念財団では、今年もまた「子ども文庫助成事業」の受領者・受賞者を伊藤忠東京本社ビルに招いて開催する、「贈呈式」が行われました。

いうまでもなくこの「子ども文庫助成事業」と並び、「電子図書普及事業」がもう1本の柱です。

こちらは、障害があるために、通常の書籍では、読むことが難しい子どもたちのために、マルチメディアDAISY図書「わいわい文庫」を製作・寄贈しています。

私たちは、その音源を提供しています。

さて文庫助成の受賞・受領のみなさまは、毎年たくさんの応募者の中から、選ばれた方々です。国内はもちろんのこと、海外からの応募もあります。

読み聞かせ、地域または家庭文庫、病院や施設の子どもたちへの活動、更には特別支援学校の図書支援などです。

贈呈式のあとの懇親会では、いろいろな方々と名刺交換できました。

音訳とは直接、関係はありませんが、子どもたちの笑顔のために頑張っている皆さまから、刺激を受けます。

なかでも、「てんやく絵本ふれあい文庫」の岩田美津子さんとのおしゃべりは、貴重でした。

見える見えないに関係なく、一緒に絵本を楽しむためにてんやく絵本を製作し、全国へ貸し出している方です。

私の点字付き名刺をなぞりながら「私自身は、音訳にお世話になっています」と。

読みで、これはと思うものがありますか、とお聞きしました。

「私の大好きな宮本輝さんの『流転の海』、9巻あるのよ」と言いにくそうに話されました。

「1巻を聴き始めて、これは?と思ったけど、それしかないので、しかたなく最後まで聴きました」と明るく笑っていました。

大好きな作家さんの作品、1巻だけならまだしも、9巻までとなると忍耐ですねと、苦笑しかありませんでした。

たくさんの方々と交流できて、ありがたいひと時でした。

いつもお招きいただき、ありがとうございました。

「音訳者・音訳ボランティアのための著作権セミナー」のご案内

日本図書館協会障害者サービス委員会から
「音訳者・音訳ボランティアのための著作権セミナー」のご案内 が届きました。
多くの音訳に携わる方々にご参加いただきたいです。

ご案内のサイト ⬇

https://www.jla.or.jp/portals/0/html/lsh/2025onyaku.html

チラシはこちら ⬇
音訳者・音訳ボランティアのための著作権セミナー案内

【募集します!】会報発送作業のご協力

3月11日(火曜日)午前10時から、活動拠点の「東京・ボランティア市民活動センター」(飯田橋駅 セントラルプラザ 10階)で、会報「音ボネット通信」54号を発送します。

作業にお手伝いいただける方、是非ご協力ください。

概ね午前中で完了予定です。
途中からのご協力でもかまいません。
事務局  info@onyaku.net  までご一報ください。
(アットマーク を半角にしてください)

どうぞよろしくお願いいたします。

No.570 デイジー教科書事例報告会

日本障害者リハビリテーション協会主催。
令和6年度 音声教材の効率的な製作方法等に関する調査研究事業 「デイジー教科書事例報告会」に参加しました。

同協会では、2008年度からボランティア団体等と協力して、小中学校の発達障害など読みの困難がある児童生徒に、デイジー教科書を製作・提供しています。

当初80名だった利用者が、昨年度は約2万5千人となり、前年比で約5千人の増だそうです。

小中の教科書は、90〜95%を網羅。しかし、高校では、導入なし。

ほとんどボランティア頼みで、これが精一杯とのこと。いずこも同じですね。

サイエンス・アクセシビリティ・ネットの鈴木先生や他の方の報告も興味深かったです。

特に心ひかれたのは、長野県内の高校生、上野くんのお話し、彼を中学からサポートし続けている池田先生のお話しです。

何と言っても当事者の話は、1番です。

サポートしてくれる先生がいたから上野くんは、どれだけ心強かったかと、思いました。

やはり人ではないでしょうか。

現場で、その児童生徒に寄り添う人がいるかどうかが、大きいといわざるを得ません。

先生方の多忙さを理解しないわけではありませんが。

上野くんは、小1の漢字で躓きました。小2までの単元テストは、最高で30点。

読みが苦手な上野くんのようなお子さんには、全てルビ付きのデイジー教科書が有効。

その後は、テストで80点以下はなしとのこと

しかし中2の担任が、デイジー教科書を使うことを禁止。1人だけ使わせることは、許可できないと。

最終的には、母親の直談判で、使用許可が出ました。

高校では、デイジー教科書の手当てはないため、また教科書を読むことが困難に。

新たなにAccess Readingを紹介されたが、保護者や本人による申請手続きが大変。使い方も難しい。

また、池田先生にサポートしてもらった。

せっかく新たなツールができても、当事者自身にとって、ハードルの高いものは、サポートしてくれる池田先生のような方が身近にいないと、とても厳しいと感じました。

ここで、当会会報前号の高校の先生による寄稿「高校生を指導する教育現場の声」を思い出しました。

文科省には、現場の声を聞いて、対策を考えていただきたいと思います。

対象は、明日の日本を担う児童生徒です。

リハ協の情報センター長村上さんは、当事者からの声でないと、なかなか聞いてもらえないんですよと。

よーくわかります。

大変貴重な報告会でした。

映画「瞽女さの春」上映のおしらせ

映画「瞽女さの春」の監督、増山麗奈さんから、以下のような映画上映の情報が届きました。
・ハリウッド
・高田(新潟)
・笹塚(東京)で上映されます。

この映画には、広沢里枝子さんも出演しています。

3月3日 ハリウッド
3月30日 高田
4月6日 東京笹塚

関して上映情報をWEBサイトにまとめ、チケット販売サイトを作りました。ぜひ皆様のホームページ、エックス等で発信をお願いいたします。

(ホームページ) https://gozesa.org

◆瞽女さの春inハリウッド 3月3日(月)14:00~
https://gozesa.org/#section-4
LandMark Santa Monica にて開催される WE国際映画祭inハリウッドでワールドプ レミア上映されます。 参加費は無料です。

詳しくは WE国際映画祭inハリウッド公式ウェブサイトへhttps://www.weiff.online/about-1
——————————–
◆「瞽女さの春」(令和6年新潟県文化活動推進事業)新潟上映https://gozesa.org/#section-7

2025年3月30日(日)15時
チケット 1.000円
会場:高田世界館 (日本最古級映画館 登録有形文化財)に

〒943-0832 新潟県上越市本町6丁目4-21
撮影秘話トーク: 増山麗奈 監督

瞽女唄演奏: 萱森直子 広沢里枝子  白井愛子
サントラコンサート: 企画 今成満 ソプラノ×フルートDuo FLEUR、ピアノ 石川 潤

◆「瞽女さの春」(令和6年新潟県文化活動推進事業)in東京上映https://gozesa.org/#section-9

2025年4月6日(日)15時  チケット 2.000円
会場:笹塚BBS 151-0073 東京都渋谷区笹塚2-7-11 日神デュオステージ笹塚西館B1二号室

撮影秘話トーク: 増山麗奈 監督
しげさ節唄 生本乃吟 増山麗奈

上映終了後
懇親会 3000円(飲食代込み)

映画「瞽女さの春」上映

原作 「瞽女さの春」(文 ますやまよしこ 絵 まつだよしこ)
監督・脚本:増山麗奈 撮影:吉田竜
プロデューサー:草刈惇 編集:鵜飼邦彦
音楽監督:今成満
メディアプロデューサー:樽谷大助
出演:吉永鈴 生本 乃吟 萱森直子 広沢里枝子 金栗 帆香 白井愛子 樽谷大助 地山真生 白鳥音々  池田伸子  まつだよしこ  橘正人 南雲聖広
方言指導:吉永鈴
高田弁協力: 石田板金屋
撮影協力:伊藤貴史 サルマつぐみ
ヘアメイク:渡辺さやか
かつら製作:おかつらや(北島由香)

協力:越後ごぜ唄グループ「さずきもん」

春のチャリティー音楽祭プレミアムライブ2025

全国から視覚障害アーティストが集う春のチャリティー音楽祭が開催!

春のチャリティー音楽祭プレミアムライブ2025

2025年3月にさいたま市で行われる「春のチャリティー音楽祭プレミアムライブ2025」は、全国から視覚障害を持つアーティストたちが集まり、迫力あるライブパフォーマンスを披露する初の試みです。このイベントでは、18組の才能豊かな音楽家たちが一堂に会し、障害を乗り越えた感動のステージを繰り広げます。

参加アーティストとその魅力

注目のミュージシャンには、東京都墨田区から全盲のシンガーソングライターわたなべちひろさんや、小汐唯菜さんがいます。彼女たちは東京パラリンピック2020の閉会式での歌や演奏で話題を集めました。また、大阪からは18歳の全盲ドラマー酒井響希さんが初出演します。彼はX JAPANとの共演歴を持っています。この若き才能の演技も必見です。

さらに、全盲のヴァイオリニスト白井崇陽さん、聴覚障害を持つ手話パフォーマーNyankoさんとのコラボによる、障害種別を超えた感動のステージも予定されています。

クラシックな音楽に挑む全盲のホルン奏者坂田優咲さんや、ソプラノシンガー澤田理絵さんの演奏も見逃せません。イベントのフィナーレでは「浦和児童合唱団」と共演し、全盲アーティストたちの心に響く歌声が調和の美を生み出します。

チケット情報

チケットの価格は前売りが2,000円、当日券は2,500円です。全席自由で、小学生以下は無料で参加できます。チケットは「チケットぴあ」や全国のセブンイレブンの端末でも購入可能です。ぜひこの機会に、異なる才能が一つのステージで輝く姿をご体験ください。

一般社団法人視覚情報サポートラジオの想い

このイベントを主催するのは、視覚障害を抱える前田憲志氏が代表を務める一般社団法人視覚情報サポートラジオです。前田氏は塾講師として活躍していましたが、視力を失ったことがきっかけで多くの視覚障害者のアーティストと出会い、音楽を通じて希望を提供するプロジェクトを発足しました。

チャリティー音楽祭は、彼の思いから生まれたイベントで、年々規模が拡大し、視覚障害者の才能を広く世に知らしめる機会となっています。今年の春の音楽祭はその集大成とも言えるイベントです。観客は感動の瞬間を直接体験し、彼らの「見えない力」に触れることができるでしょう。

エンターテイメントと福祉の融合

会場では、盲導犬体験や福祉機器の展示、さらには音楽とトークのバラエティーイベントも開催されます。これは「春のチャリティー音楽祭プレミアムライブ2025」として、埼玉のコミュニティを未来へとつなぐ重要な機会です。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

◇ 他のメディアでのご紹介 ◇

ビッグローブ ニュースhttps://news.music.jocee.jp/article/199514c4-ef33-11ef-a2a5-9ca3ba08d54b#gsc.tab=0

日系 コンパスhttps://www.nikkei.com/compass/content/PRTKDB000000004_000126689/preview

サードニュースhttps://news.3rd-in.co.jp/article/27636b02-ef31-11ef-9757-9ca3ba083d71#gsc.tab=0

プレミアムライブに関する詳しい情報は「プレミアムライブ公式サイト」へ
http://airfolg.jp/premiumlive/index.htm

『点字新聞が伝えた視覚障害者の100年 自立・社会参加・文化の近現代史』発刊

点字新聞「点字毎日」編集長 濱井良文氏から出版のお知らせが届きました。
濱井氏は音ボラ発足当時から私たちの活動を取材をしてくださっています。

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「毎日新聞社から発行されている週刊の点字新聞「点字毎日」の編集部が今月20日、明石書店から発刊されます。

タイトルは『点字新聞が伝えた視覚障害者の100年 自立・社会参加・文化の近現代史』(毎日新聞社点字毎日編集部編、2800円+税)。

1922(大正11)年5月の創刊から今日まで、100年以上にわたって点字の紙面で伝えてきた視覚障害者文化の歩みを記録し、より多くの人に知ってもらおうと企画されたもので、写真もふんだんに使って編集されています。

今年2025年はフランスのルイ・ブライユによって点字が考案されて200年という記念の年です。それに合わせて刊行されたのもあって、序章は「点字のはじまり」、終章は「点字の今、未来」として、文字である点字の存在価値についても伝えています。

点字毎日という新聞がどのようなきっかけで生まれたのかという創刊のエピソードや、活字版や音声版、点字データを配信する電子版などマルチメディア展開していく様子も紹介されています。また巻末には、視覚障害者文化に関わる主要な出来事と点字毎日に関する主要年表も掲載しています。巻末にはテキストデータ引換券が付いています。

詳細はこちらです ⬇

https://www.akashi.co.jp/book/b658645.html

やまねこ朗読発表会

山根基世師の朗読指導者養成講座受講者による発表会のお知らせです。

詳しくはチラシをご覧ください。

やまねこ朗読発表会のご案内

また、朗読に関する動画
フォーラム「ことばを楽しむ ことばでつながる」(東京編・大阪編)も合わせてご案内いたします。

チラシは ⬇
フォーラム「ことばを楽しむ ことばでつながる」のご案内